
写真の撮影を担当した本が昨日発売になりました。
笠原オリエさんの
ポーセリンペインティングの作品集『磁器絵 JI KI E』です。
絵付けの技法を研究されてきた笠原さんの洋絵付け、和絵付けの作品と更にそれらの両方の手法を取り入れた独自技法の作品を掲載しています。
A4ワイド版ソフトカバー152ページそのうち128ページがカラー4色の大型本です。
一年前、笠原さんの作品が海外での展示のため数ヶ月の間手元から離れるとのことでその作品の撮影を依頼されたのが始まりでした。
実際にお会いして作品を見せて頂きお話ししてみたところ、長年に渡っての作品をまとめて一冊の本にしたいという構想があることがわかり、一緒に作ってみましょうという事に発展、しかし、本一冊作るとなると、ミニマムな構成員としてもグラフィックデザイナーさんが必要。
海外遠征の作品群の撮影を先ずは進めつつ、グラフィックデザイナーさんを作品集製作チームに引き込み、作家さん、デザイナー、フォトグラファーの3人で企画がスタートしました。
作品は全てスタジオでお預かりして撮影しました。
(素敵なロケ場所は作家さんご自身で選定していただきました)
最初は本のページ構成を踏まえて画にしてみたのですが、一旦それは保留にして作品を1点毎に撮影(一色刷りの作品リストページに掲載しています)することから着手、その後、ページ毎の構成での写真に。
書籍のための撮影に参加する場合、作家と編集者が本のコンセプトや台割りなどを詰めた上でライター、デザイナー、フォトグラファーが参加し、特に写真はページ構成など決定してからから参加することが多いのですが今回は企画の立ち上げから参加して、無事に本という形になり、出版という形で世に出てとても嬉しく思っております。
今回のプロジェクトを通して単にフォトグラファーとして写真を納めて任務完了、ではなく一冊の写真主体の本を作ることの楽しさに目覚めてしまいました。 [記:伊田淑乃]