久々の更新です。
あの震災直後の13日の月曜日、賃貸契約しているスタジオ物件の解約通知を提出しました。
この物件と出会ったのは2001年9月11日。
その日の午前中、東京は台風上陸、木が倒れたり、都内でも冠水したところがあったと記憶しています。
午後は台風一過の晴天、気分転換の散歩中に見つけたのが今のスタジオでした。「夜のTVニュースは台風の話題ばかりかな」などと思っていたらアメリカの同時多発テロが起きて、TVは台風のことなど忘れてテロ一辺倒に。
元々あった仕切りの壁を取ったり、天井を上げたり、トイレを新品に交換、ドアを大物が搬入できるタイプに交換などオーナーさんとどちらが費用分担するかなど交渉後、工事が入ってスタジオがオープンしたのは2001年12月1日でした。
今の物件を借りる時に一番の気がかりな点は床が柔らかいことでした。
人が普通に歩く程度でかなり床が沈むのが分かります。
そして、エアコンの位置、バッチリ撮影セットのじゃまする位置に、、、。
床が柔らかいと、固定したカメラやセッティングがズレてしまいます。
それでも、立地と広さ(約22坪)の割に安めの価格は魅力的でした。
9年が経過し、前半は中判以上のポジフィルムでの撮影がメイン、後半は完全にデジタル撮影が主流になりました。4X5のカメラを使うこともなくなり、スタジオの照明関係も以前ほど大がかりな必要もなくなり、賃料負担も厳しいので、そろそろ移転の必要を感じていたところに3月11日の地震。
次の拠点のあてもなく、実際探してみると、今の所ほど好条件で貸していただける物件もなさそう。
解約通知は早まってしまったか、とも思いましたが、あの日以来、地震の揺れを感じない日はないくらい揺れに敏感な物件なので、4月の大きめな余震できっぱり出ることを決心しました。
結局の所、住まいとして入居していたマンションを改装工事して仕事場の拠点にすることにしました。
5月1日に住まいを引っ越し、連休明けの6日に新スタジオに作り替えのため解体工事がスタートしました。
13年間暮らした部屋はあっという間に解体され、別な空間に生まれ変わろうとしています。[ida]